大気物質の動態やその影響を対象とする研究分野では、従来は地上発生源や航空機等が物質の供給源として論じられてきましたが、近年では流星物質や宇宙ゴミの突入も大気圏に影響し得る供給過程として注目を集めつつあります。しかし、このような宇宙からの物質供給に対する研究アプローチは十分に確立されておらず、大気圏に及ぼす作用の理解は極めて限られています。
このような状況のもと、名古屋大学宇宙地球環境研究所の融合研究戦略課題「宇宙開発に伴う大気汚染評価」では、宇宙ゴミの大気突入に伴う微粒子発生が中層大気環境に及ぼす影響に着目し、その解明に向けた研究アプローチの議論と、基礎プロセスに関する実験研究の取り組みを始めています。
本研究会では、宇宙ゴミ由来の微粒子発生とその影響の解明に向け、共通のメカニズムを持ち得る現象として、自然現象である流星物質の大気突入と、開発が進む観賞用人工流星の生成を取り上げます。そして、これらの現象に関わる大気観測や技術開発の取り組みを踏まえ、本融合研究のアプローチや波及について視野を拡げること、さらには宇宙開発時代における大気環境に対する新たな視点を見出すことを目指します。
このため、所外から2名の講演者をお招きし、隕石・流星の飛来に由来する大気微粒子に関する観測研究と、人工的に流れ星を発生させる技術の開発と利用について話題提供をしていただき、議論を行います。
日時
2026年3月19日(木)13:30~15:45
会場
名古屋大学東山キャンパス 研究所共同館I 3階301室
プログラム
13:30~13:40 挨拶・趣旨説明(宇宙地球環境研究所 持田陸宏)
13:40~14:00 融合研究戦略課題「宇宙開発に伴う大気汚染評価」の紹介(九州工業大学 市原大輔)
14:00~14:45 講演「流星物質を起源とする大気微粒子の電子顕微鏡分析」(気象研究所 足立光司)
14:45~15:30 講演「人工流れ星技術と大気観測の取り組み」(株式会社ALE 石井宏宗)
15:30~15:45 総合討論
企画
持田陸宏(宇宙地球環境研究所)・市原大輔(九州工業大学)
東海国立大学機構に所属する教職員・学生の方は、どなたでもご参加いただけます(参加費無料・事前登録手続き無し)。
問い合わせは、宇宙地球環境研究所 持田(mochida[at]isee.nagoya-u.ac.jp)までお願いします。